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特定技能2号とは|外食業での対象業務・要件・1号との違いを解説

はじめに

特定技能2号とは

外食業で特定技能人材を受け入れている企業の中で、
最近増えているのが次のような声です。

「この人、長く働いてほしい」
「戦力として欠かせない存在になってきた」
「1号の在留期限が見えてきて不安」

こうした場面で必ず話題に上がるのが、
特定技能2号という在留資格です。

一方で、

「2号はハードルが高いのでは?」
「外食業でも本当に使えるのか?」
「1号と何が違うのか、正直よく分からない」

という声も少なくありません。

本記事では、出入国在留管理庁の制度整理や公的な考え方を踏まえながら、
特定技能2号とは何か・外食業での対象業務・取得要件と1号との違い外食企業が今から考えるべきポイントを、制度に詳しくない方にも分かるように解説します。

特定技能2号とは何か

特定技能2号とは、

特定技能1号よりも習熟した技能と豊富な実務経験を積んだ人材が得られる在留資格です。

制度上の最大の特徴は、次の3点です。

  • 在留期間の更新に上限がない
  • 家族の帯同が可能
  • より高度な業務・責任ある役割が想定されている

つまり特定技能2号は、

「人手不足対策のための一時的な在留資格」ではなく、
中長期的な就労・定着を前提とした在留資格だといえます。

特定技能1号と2号の違い

まずは、1号と2号の違いを整理します。

在留期間の違い

1号:通算5年まで
2号:更新回数の制限なし(事実上の長期就労が可能)

特定技能1号は、在留期限の更新に上限があり、通算で5年間だけ在留が許されています。しかし、特定技能2号には在留期限の更新に上限がありません。3年・1年・6か月ごとに更新が必要ですが、何度でも更新できます。つまり、本人の意思があれば日本に在留し続けることができます。

家族帯同の可否

1号:原則不可
2号:配偶者・子の帯同が可能

特定技能1号では家族帯同は許されていませんが、特定技能2号は、配偶者と子であれば呼び寄せることが可能な場合があります。

永住権の要件を満たせる可能性がある

特定技能2号は、永住権の要件を満たせる可能性があります。

永住権申請には国益適合要件というものがあり、10年間の在留が必要です。

このうち就労資格(就労ビザなど)や居住資格で5年以上の在留が必要で、技能実習と特定技能1号はその期間にカウントできないことが決められています。特定技能2号になって初めて永住権を目指すことができるのです。

企業側の意味合い

1号:人材確保
2号:将来の中核人材・長期雇用の対象

この違いから分かるとおり、
特定技能2号は「1号の延長」ではなく、位置づけが大きく異なる在留資格です。

レストランで接客をするミャンマー人

外食業での特定技能2号の対象業務

外食業における特定技能2号では、外食業全般(飲食物調理、接客、店舗管理)及び店舗経営が想定されています。

飲食物調理

客に提供する飲食料品の調理、調製、製造を行うもの

<例>
食材仕込み、加熱調理、非加熱調理、調味、盛付け、飲食料品の調製 等

接客

客に飲食料品を提供するために必要な飲食物調理以外の業務を行うもの

<例>
席への案内、メニュー提案、注文伺い、配膳、下膳、カトラリーセッティング、代金受取り、商品セッティング、商品の受渡し、食器・容器等の回収、予約受付、客席のセッティング、苦情等への対応、給食事業所における提供先との連絡・調整 等

店舗管理

店舗の運営に必要となる上記業務以外のもの

<例>  

店舗内の衛生管理全般、従業員のシフト管理、求人・雇用に関する事務、従業員の指導・研修に関する事務、予約客情報・顧客情報の管理、レジ・券売機管理、会計事務管理、社内本部・取引事業者・行政等との連絡調整、各種機器・設備のメンテナンス、食材・消耗品・備品の補充、発注、検品又は数量管理、メニューの企画・開発、メニューブック・POP 広告等の作成、宣伝・広告の企画、店舗内外・全体の環境整備、店内オペレーションの改善、作業マニュアルの作成・改訂 等

想定される関連業務

  • 店舗において原材料として使用する農林水産物の生産
  • 客に提供する調理品等以外の物品の販売

参照:特定技能2号の各分野の仕事内容 | 出入国在留管理庁

特定技能2号の取得要件(外食業)

外食業で特定技能2号になるためには、2種類の試験への合格と、規定の実務経験がなければいけません。

  1. 「外食業特定技能2号技能測定試験」への合格
  2. 「日本語能力試験(JLPT)」N3以上への合格
  3. 指導等実務経験の2年間の実務経験

1.外食業特定技能2号 技能測定試験

外食業特定技能2号技能測定試験は、外食業における特定技能2号の技能試験で、

一般社団法人外国人食品産業技能評価試験(OTAFF)」が主催している試験です。

2.日本語能力試験(JLPT)N3以上への合格

日本語能力試験(以下、JLPT)のN3以上に合格する必要があります。在留資格の申請前までに合格していなければなりません。多くの分野では日本語能力試験への合格は特定技能2号の取得要件には含まれていないため、外食業の特徴といえます。

N3は「日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる」レベルの日本語力だとされています。

なお、特定技能1号の申請に必要な日本語試験はJFT-basicも対象でしたが、2号からはJLPTに限定さます

JLPT等級の目安:N1~N5の目安

3.指導等実務経験の2年間の実務経験

指導等実務経験の2年間の実務経験とは、

複数のアルバイト従業員や特定技能外国人等を指導・監督しながら接客を含む作業に従事し、店舗管理を補助する者(副店長、サブマネージャー等)としての、2年間の実務経験が必要です。

3-1.2年間の実務経験

当該経験を終えてから、基本的に5年を想定していますが、10年を超えないものに限ります。

3-2.複数のアルバイト従業員や特定技能外国人等を指導・監督

2名以上のアルバイト従業員や特定技能外国人等を指導・監督することを指し、指導・監督を受ける者の国籍、在留資格、職責等は問いません。

また職場の状況やシフトの都合等により、常時2名以上いる体制でなくとも差し支えはありません。

注意したい点は、技能実習や家族滞在、留学の在留資格のときの業務経験は要件に該当しないことです。また、外国人の母国での経験も含まれません。

特定技能2号技能測定試験について

ミャンマーの若者たち

試験の概要

日本における外食分野における知識や技能を試す試験です。

現状は、特定技能外国人が、個人で受験申請をすることはできません。特定技能外国人を雇用している企業が申し込みをします。

申し込みのためには、企業登録申請締め切り日までにマイページ登録が必要です。本登録として企業の詳細情報を登録しなければいけないので、スケジュールに余裕もって申し込みしましょう。

合格基準は満点(250点)の65%以上です。

受験資格

受験資格は、次のア~エの全てを満たす人です。

  • 試験の日に在留資格を有する者
  • 試験日の時点で満17歳以上である
  • パスポートの所持
  • 試験の前日までに外食業分野において指導実務経験を2年以上有する、または、指導実務経験を2年以上有することが見込まれること

テスト方式

試験は学科試験と実技試験の2科目行われます。試験時間は70分で、言語は日本語で出題されます。なお、漢字にルビはついていません。ペーパーテストで、マークシート形式です。

試験科目

試験は、学科試験と実技試験で行われます。出題範囲は以下の通りです。

学科試験の出題範囲:衛生管理、飲食物調理、接客全般及び店舗運営に係る知識を測定。

項目主な内容問題数配点
衛生管理・一般衛生に関する知識
・HACCPに関する知識
・食中毒に関する知識
・食品衛生法に関する知識
10問満点:40点
飲食物調理・調理に関する知識
・食材に関する知識
・調理機器に関する知識
・食品の流通に関する知識
5問満点:10点
接客全般・接客サービスに関する知識
・食の多様化に関する知識
・クレーム対応に関する知識
・公衆衛生に関する知識
10問満点:30点
店舗運営・計数管理に関する知識
・雇用管理に関する知識
・届出関係に関する知識
10問満点:40点
合計合計35問計120点

実技試験の出題範囲:業務上必要となる技能水準を測定。

項目主な内容問題数配点
判断試験計画立案合計
衛生管理学科試験と同じ3問2問5問満点:40点
飲食物調理3問2問5問満点:20点
接客全般3問2問5問満点:30点
店舗運営3問2問5問満点:40点
合計計12問計8問計20問合計130点

試験の実施状況

現状では国内でのみ実施されています。特定技能1号のように、国外試験はありません。
各回のくわしい試験日程は、決まり次第「一般社団法人外国人食品産業技能評価機構(OTAFF)」のサイトで確認できます。

▶ OTAFF | 一般社団法人外国人食品産業技能評価機構

不合格の場合は通算在留期間延長措置の対象

特定技能2号技能測定試験に不合格となった場合は、以下の条件を満たせば通算在留期間延長措置の対象となります。

  • 外食業特定技能2号技能測定試験において、合格基準点の8割以上を取得している(2025年6月30日以降の試験結果通知書が対象)
  • 申請人が以下の事項を誓約している
  • 外食業特定技能2号技能測定試験などの合格に励み、かつ、同じ試験を受験すること
  • 試験に合格した場合、速やかに「特定技能2号」の在留資格変更許可申請を行うこと
  • 試験に合格できなかった場合、速やかに帰国すること
  • 特定技能外国人を雇用している機関が次のいずれも満たすこと
  • 申請を行う特定技能外国人を引き続き雇用する意思があること
  • 試験の合格に向けた指導・研修・支援などを行う体制があること

上記の条件を満たしている場合は、通算在留期間の延長措置として最長1年滞在することが可能です。


通算在留期間5年を超えて6年まで滞在できるということになります。

なぜ外食企業にとって特定技能2号が重要なのか

外食業界では、

  • 人材の入替が激しい
  • 教育コストが高い
  • 現場リーダー不足

といった課題が慢性的に存在します。


その中で、すでに現場を理解している外国人材を長期雇用できるという点は、非常に大きな意味を持ちます。
特定技能2号は、採用コストの削減・教育の蓄積・現場の安定化につながる可能性を秘めています。

まとめ

外食業分野で特定技能2号を取得するためには、2つの試験の合格と、指導等実務経験が必要です。

ミャンマー特定技能外国人の多くは、特定技能2号を取得したいと考えています。

在留期限ギリギリになってから慌てないよう、特定技能1号で採用したときから「指導等実務経験」を積むための計画をたてておくことをお勧めします。

また、今後も外国人から選ばれる企業になるためには、特定技能2号の雇用をすることが重要です。


多くのミャンマー人は2号を視野にいれながら特定技能1号で働くはずです。

特定技能1号しか雇用しないと決めている企業より、2号の取得を支援してくれる企業のほうが選ばれやすくなっていくことは想像に難くありません。

より優秀なミャンマー人材を雇用するためにも、特定技能2号の受入が必要になってくるでしょう。


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